四月六日(水)やや曇り | keiの歌日記

四月六日(水)やや曇り

昨夜は良く眠れなかった。昨日の透析で1800ccの水を抜かれたのがこたえたか。

ドライウエイトが50,5kgで、透析前が52,2kgだったから、許容範囲

ではあるのだが・・・、

何もする気が湧かない。

 

 

今日の歌

 

*かがやかに匂やかに在れ白薔薇よかなた画帖のなかのおそ春

 

*闇に死すわがさだめかも春雷を受く背まぶしき君の裸身は

 

*時移る厳しさを知るすでにわが頬に薄墨色の見ゆれば

 

*こころすでに吾を離るる哀しさは告げず白薔薇咲く庭を去る

 

*ねんごろにレモン輪切りに刻みつつ孤り遥けき死を畏れ居る

 

*狭量をおのずから恥じ深更の窓に顕たしむかの眸 かの頬

 

*恋うほどに花は薫らず山峡の道はかぎりもなき明日へ向く

 

*花散らす雨に顕ちたり哀しみの余剰のごときひとつわが意志

 

*花はただ黙々と散るまくら辺にわれが孤独の灯をかげらせつ

 

*回転を止めたる観覧車のうえに赤く瞋恚のごとき「月の出」

 

*おのが身に纏いつくもの 浴槽にざっぱと汗と春を逝かしむ

 

*おとめ等の髪揺らしつつわが知らぬ青春(はる)ならむその声や耀う

 

*ある愛に傾ぎつつなおかげりゆく雲よ 夢追う月には寄るな

 

*奪われしなべて惜しむな一世とは春はしぐれの夕映えに似る

 

*わが死屍を飾る旗たれさくら花 散らばこそなお色匂い顕つ

 

*もろもろの耳わたりゆく風説の吾に届かぬ夜の長さよ

 

*流るるは涙かあらずとめどなき「時」の移ろうなかの悔恨

 

*かつて在りき ギギギギの冬 心平の詩集哀しも春深き夜は

 

*憂しと見し世を恋う心在りぬべし闇に耳研ぐわが身なりせば

 

*花へゆく風の重さに撓みつつ思おゆ些なるわが生のこと