四月十七日(日) 其の② 今日の歌
今日の歌
*斬りかえすやいば持たざるかなしさに伏さば後頭葉を風吹く
*春夜すでにやみと化したりひとひらの氷片噛めばのどに吃音
*一脚の椅子うすれゆく視野のなか危うかりけり われの覚醒
*影ひとつせめて届けよペルセウス流るるかたに咲く花のため
*愛に化る憎しみ知るや憎しみにかわる愛よりなおふかき修羅
*垣間見ししろき頬ありその頬の昨夜の位置そを思うくやしさ
*亜麻いろの髪を真闇にながしつつなれよ汝が父を恋せざるや
*拡散をなしつつ風へ放ちなばすなわちわれのものならず 鬱