四月五日(火) 松山で摂氏二十度 | keiの歌日記

四月五日(火) 松山で摂氏二十度

 

          まさに陽春!

今日の歌

*かつて死は遠きあこがれ三月の雨に鼓動を昂ぶらせつつ

*汝が纏う春の装束 薄化粧われに手向けのためか 白薔薇

*深まれば春には重き空なれど芽吹くものみなそれぞれ強し

*野茨を抱くごとくに夕暮れへ影重ぬれば血噴くごとき掌

*死もならず生くるも倦めりしこうして春はもっとも時遅き季(とき)

*殴られてわが倒れたるかのときの友の涙をふと思う・春

*追憶はつねに美わしわれをして嘆かしむもの夜々に消え行く

*君知るや自死はかなしき逃避とう謂い告ぐるかの詩編・拓次の

*こころゆき通わぬわれや春陽なか置忘れたる他人(ひと)の思想に

*ラジゲこそ血を被りゆけ蒼じろき犬は葦葉のなかに眠らす

*つねに孤を盾とし生くる怯惰とも言わば言え春 夜の雨を聴く