四月十九日(火) 再び塚本邦雄氏に就いて | keiの歌日記

四月十九日(火) 再び塚本邦雄氏に就いて

長年彼の作品に触れ、色々倣っていると二、三の特色に気づく。

もっとも、最近の彼の作品を閲していないのであくまでも二十年前ごろのことであることを断っておく。

①:句またがり(特に四句から五句に掛けて)

②:初句の字余り(七字、時に六字)

③:稀に五句の字足らず

④:わざと劃数の多い漢字の多用(旧かな、第二水準漢字表にも無い字に戸惑う)

⑤:悪くいえばわざとの目くらまし、難解な言い回し

等々、まだまだ有るが順次書いていく。(この項続く)

 

 

今日の歌(塚本邦雄氏へのオマージュ)

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*千の泡上へと墜ちぬ珈琲店(カフェショップ)の机上に曹達水の憂鬱

*いささかの労ひを見す碧眼のサラブレッド達の嘶き

*綺羅為して過去より疾り来る女達の装ひめくるめく罪業(つみ)

*赤、碧とあまねく酒を呷るあり恋を失せし女の払暁

*浄化為す眼にあらめやもおとうとよ執すればなお恋は消えゆく