今日の歌    午後の倦怠   二月十七日〔金) | keiの歌日記

今日の歌    午後の倦怠   二月十七日〔金)

             今日の歌

 

                午後の倦怠

 

       *はるかぜのまねきに倚りて裏切られ居る午後の庭未だ花無し

 

       *伝承と為れぬ此の身のその死後は只常闇に溶け消ゆるのみ

 

       *まさに死すべき日や近し庭の辺の野花この年つひに咲かざり

 

       *春あさき午後の倦怠るさわがものと呼吸深くす・・確と生き居り

                (倦怠るさ=けだるさ)

       *死はつねに遠き憧憬 近き畏怖まかなしは今日も不整脈吾の

                (憧憬=あこがれ)