第38回吉備路の会、拙作への歌評  今日の歌  老いの戯言  二月二十八日(火) | keiの歌日記

第38回吉備路の会、拙作への歌評  今日の歌  老いの戯言  二月二十八日(火)

        第38回吉備路の会、拙作への歌評

 

*蟻のごと集ふ人群れ映し出し揺るる画像の中に "藍ちゃん"

日常のテレビの一コマをゴルフの藍ちゃんを光らせて上手に詠っておられます。ギャラリーの様子もよくわかります。

ゴルフの藍ちゃん、今一番ニュースな人を取り上げた世相詩、明るく罪なく軽やかですが、詠い流されている様な気がします。映像のままですね。

「藍ちゃんに」興味はないが、少し気になる、そんな気分がよく出ています。


*ざわめきは他所の世のこと目瞑りて秋深更の闇に伏す吾

諦念の感が窺われ、気持ちの伝わって来る作品です。

「紅旗征戎」とも少しちがうのでしょう、なにか凄みを感じます。

四、五句世俗より、離れた処に居たい気持ちだと思いますが、漢語の重なりで頑なになってしまった人を思わせます。易しい表現にしてみては・・・。

 

 

 

今日の歌

 

              老いの戯言

 

 

       *ステッキが似合ひさうなる老人につひに成りたり春盛る街

 

        *性愛の炎のごとく輝る赤き星線香花火の熱よりも冷たし

 

        *思ひ出づ逢ひのはじめのひとの眼に胸熱くして頬染めしこと

    

        *イカロスの羽根溶かしめしその熱き陽よ戻り来よ春初めの空

 

        *朝ごとのミルクの彩は憂鬱のわが脳漿と色同じうす