三月十五日(水) 診療報酬改定本決まりについて、透析患者の一言 | keiの歌日記

三月十五日(水) 診療報酬改定本決まりについて、透析患者の一言

久しぶりに、透析を真面目に考えてみましょ。

 来月から診療報酬の改定があります。先日、一部報道機関より「診療報酬改定で夜間透析中止? 厚生省前 腎臓患者ら座り込み」とのニュースが流れました。

 
今年4月に実施される予定の診療報酬改定で、人工透析の夜間、休日料金の加算引き下げなどが提案されています。
これは、現在夜間は一回 500点だから +5000円かな。これが無くなるので施設としては機器や透析液、人件費、消耗品のコスト削減が迫られるとされています。

平成14年度改正の時間区分の廃止では、短時間、長時間透析であっても診療報酬は同じ。つまり長ければ損をし、短ければ得をする図式が出来上がったとされ、この改正で、一部透析施設では5時間透析を
4時間に変更されることもあったようです。

このことにより、一部透析施設ではさらにコストを下げる方法をとる結果、患者のQOLがさがるのではと懸念され今回の「座り込み」に発展したと考えられます。

 今行っている透析施設は、現在でも5時間透析の方がとても多くこんな程度の診療報酬の引き下げで透析クォリティーを下げることは絶対にしないでしょう。
正しい、コストカットをするのであれば患者としていくらでも協力します。

同じ報酬を減らすにしても、短ければ得をするような考えにすぐたどりつく方法での引き下げは、あまりにも考えが足りない気がしてなりません。
透析時間とQOLの関係や透析の実態を知らないお役所の方々は合法的に透析患者の生命を短くして最終的に、支出する診療報酬をカットする方法に出ているのだと私は考えます。海外では8時間透析を当たり前に行う国もあります。あまり長いと患者の負担も増えますが・・・(日本ほど高い技術ではないかもしれませんから同じクォリティーかわかりませんけれども。)

確かに、今すぐ透析時間を短くしてもしばらくは「多少、体がかゆくなるか疲れやすくなるぐらい」でしょうから症状がわかりにくいかもしれません。

しかし、財源が少なくなっているのも事実で、ただ単に報酬を上げろと言って支出の負担が多いまま、急に医療制度の破綻を迎えるようなことがあっては本末転倒です。

お金が無ければ何も出来ません。これは誰しもが知っていることです。特に透析に多大なるコストがかかるのもよく知られていますが患者側で何らかのコスト削減をするのは、一部医療費の負担以外思いつくところ
がありません。


 普通の健康人には面白くもなんとも無い新聞報道でも当事者である透析患者には文字通り死活問題でもある記事が、些細な流し記事で済ませられてしまうことが往々にしてあります。悲しいことです・・・。